Bリーグ流経営術 #2

値引き=死

 川淵三郎氏からの唯一の指令は「年間20億円の資金を集めろ」。一見簡単そうに聞こえてしまうが旧リーグの5倍の金額であり、従来の10倍での値付けでの営業活動だった。しかし、これは金儲けのための金額ではない選手強化や事業の強化の投資のための金額だ。普通のスポンサーならこれほどまでの金額はいらないが、日本バスケの起爆剤となるためにも一銭も譲れない金額だった。少しでも価格設定を緩めてしまうと、なし崩し的に値崩れが起き、強化費用まで回らなくなり起爆剤の効果を発揮させることができなくなってしまう。そのため営業活動ではタフな交渉を強いられた。